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「『バケモノの子』、楽しみにしてたのに、なんだかモヤモヤしてしまった…」。
もしかしたらそう感じてしまった方も多くいたかもしれません。この映画に触れた人たちは、感動と共に違和感や疑問も抱いてきました。物語のテンポやキャラクター描写、深いテーマ性を求める声。誰もが心に抱く期待は違い、だからこそ多くの視点が生まれます。
でも、ひとつ確かなのは、この作品が“何か”をあなたの心に残したということ。良いにしろ悪いにしろ、その感情はあなただけの特別な体験です。それは、あなたが作品と本気で向き合った証拠ではないでしょうか?批判的な意見を知ることで、見えなかった側面に気づいたり、もう一度作品を見直してみたくなるかもしれません。
この記事では、そんな「ひどい」と語られる理由や背景を丁寧に掘り下げ、あなたが抱えたモヤモヤを解きほぐします。作品の表と裏、明と暗、その両方を知ることで、きっとあなた自身の中に新しい気づきや視点が芽生えるはず。結末を知ったその先に、きっと心が動く瞬間が待っているはずです。
バケモノの子はひどい?あらすじや基本情報を解説
あらすじ
物語の舞台は、人間界「渋谷」とバケモノたちが暮らす異世界「渋天街」です。母親を亡くし孤独な日々を送る9歳の少年・蓮は、家族とも離れ、孤独を抱えて渋谷の街をさまよっていました。そんな中、渋天街の乱暴者で腕の立つバケモノ・熊徹と出会います。熊徹は次期「宗師」の候補ですが、弟子を取らなければその資格を失うという立場にありました。蓮は熊徹に半ば強引に弟子入りし、「九太」という名前をもらいバケモノの世界で生活を始めます。
修行の日々を通じて九太は熊徹と次第に心を通わせ、親子のような絆を育みます。しかし、成長した九太は再び人間界との接点を持ち、自分が人間であることに葛藤します。一方で、渋天街では「闇」が広がり始め、人間界とバケモノ界を巻き込む大きな危機が訪れます。九太は自らの「心の闇」と向き合いながら、熊徹や仲間たちと共に困難を乗り越えていきます。
本作は、絆、成長、そして「他者との繋がり」の大切さを描いた感動的な物語です。
「バケモノの子」スタッフ
職種 |
名前 |
監督 |
細田守 |
脚本 |
細田守 |
キャラクターデザイン |
細田守、山下高明 |
作画監督 |
山下高明 |
音楽 |
高木正勝 |
美術監督 |
大森崇、髙松洋平 |
制作スタジオ |
スタジオ地図 |
キャスト
バケモノの子は豪華な俳優陣が声を演じています。
キャラクター |
声優 |
蓮 / 九太(少年時代) |
宮崎あおい |
蓮 / 九太(青年時代) |
染谷将太 |
熊徹 |
役所広司 |
楓 |
広瀬すず |
猪王山 |
山路和弘 |
多々良 |
宮野真守 |
宗師 |
津川雅彦 |
蓮の母 |
麻生久美子 |
蓮の父 |
長塚圭史 |
一郎彦 |
黒木華 |
二郎丸 |
山口勝平 |
主題歌
曲名 |
アーティスト |
Starting Over |
Mr.Children |
主題歌「Starting Over」は、Mr.Childrenが担当しました。この楽曲は、映画のテーマである「成長」や「絆」を象徴する感動的な内容で、多くの観客の心を打ちました。映画のラストシーンで流れることで物語にさらなる深みを与えています。
バケモノの子はひどい?つまらない?理由を解説
ひどいと言われている理由
『バケモノの子』が「ひどい」と批判される理由の多くは、物語の構成やキャラクターの扱い方にあるようです。以下に主なポイントを挙げて説明します。
- 物語後半の展開の急さ 物語前半は熊徹と九太の師弟関係や成長が丁寧に描かれている一方で、後半は急激にストーリーが展開します。そのため、重要なテーマやキャラクターの心情が十分に掘り下げられていないと感じる観客もいます。
- 敵キャラクターの動機の弱さ 敵となるキャラクターの行動や動機が曖昧であり、「心の闇」という抽象的なテーマが観客に伝わりにくいとの意見があります。
- 人間界の描写の薄さ 九太が人間界に戻ってからの人間関係や葛藤が短くまとめられており、観客が感情移入しにくい部分があると指摘されています。
- テーマの複雑さ 本作では「親子愛」「成長」「心の闇」など複数のテーマが描かれていますが、それらが絡み合いすぎていて、一部の観客にとってはわかりにくいと感じられたようです。
これらの批判点は作品の受け止め方次第ですが、どれも「もっと深く描いてほしかった」という期待が込められているともいえます。
バケモノの子で伝えたいことは何ですか?
『バケモノの子』が伝えたいことは、「人は他者との繋がりを通じて成長し、自分自身を見つける」という普遍的なテーマです。本作では、孤独を抱えた少年・蓮が熊徹やバケモノたちとの関わりを通じて心を開き、やがて自分の道を見つける姿が描かれています。
熊徹と九太(蓮)の関係は、血の繋がりがなくても親子のような絆を築けることを示しており、家族のあり方についても考えさせられます。また、「心の闇」というテーマを通じて、誰もが抱える不安や葛藤に向き合うことの大切さを訴えています。
さらに、本作は「他者と共にいることで初めて自分の居場所を見つけられる」というメッセージを強く伝えています。蓮がバケモノ界と人間界の狭間で揺れ動きながらも、自分らしく生きる方法を模索する姿は、観客に自己探求や成長の重要性を感じさせるでしょう。
チコの正体は?
チコは、作中で九太(蓮)がバケモノの世界で出会う不思議な小動物であり、彼の成長を象徴する重要な存在です。一見するとただの愛らしいキャラクターに見えますが、実は九太の「心の純粋さ」や「希望」の象徴ともいえる存在です。
九太が悩みや葛藤を抱えながらも成長していく過程で、チコは常にそばに寄り添い、彼を励ますような役割を果たします。映画の中盤から後半にかけて、チコは単なるペット以上の役割を持つようになり、物語の重要な転換点に関わることになります。
このように、チコの存在は、物語全体のテーマである「成長」や「絆」を象徴的に体現しており、観客にとっても癒しと感動を与えるキャラクターです。
劇団四季にて上演
『バケモノの子』は、2022年4月より劇団四季によってミュージカル化され、日本各地で上演されました。この舞台化作品では、原作映画の感動的なストーリーや魅力的なキャラクターがミュージカルならではの表現で生き生きと描かれています。
舞台版では、劇団四季独自の演出や音楽、ダンスを通じて、映画とはまた違った新たな魅力が加わりました。特に、バケモノたちの世界「渋天街」の再現には力が注がれ、壮大な舞台セットや衣装が観客を異世界へと誘います。また、熊徹と九太(蓮)の関係性や成長が、歌やセリフを通じてさらに深く描かれ、観る者の心を打つ作品となっています。
劇団四季による『バケモノの子』は、映画ファンだけでなく、初めて作品に触れる方にも感動を与えるエンターテインメント作品です。ミュージカルを通じて、映画のテーマである「成長」や「絆」が新たな形で広がり続けています。
細田守監督の次回作はいつ公開?
記事公開の2025年1月時点で明らかになっている情報ですが、細田守監督の次回作が決定しています。『竜とそばかすの姫』以来4年ぶり、『果てしなきスカーレット』が、2025年冬に公開予定となりました。細田守監督が脚本・原作のオリジナル作品となっており、今から、劇場公開が期待されています。
バケモノの子が「ひどい」と言われる理由まとめ
『バケモノの子』に関する批判的な意見が集まった記事には、物語の展開やキャラクター描写、テーマ性についての議論が多く見受けられます。例えば、物語の後半における展開が急ぎ足で感情移入が難しい、主人公の成長や内面描写が浅いといった意見があります。また、「人間」と「バケモノ」という二つの世界が描かれる中で、社会や家族、アイデンティティというテーマの掘り下げが十分ではなかったとの指摘もあります。しかし、これらの批判的な意見は、作品が持つ可能性を示しているともいえるでしょう。それだけ観る人が何かを期待し、深く考えた結果として意見を持つことができたのです。
どんな作品も完璧ではありませんが、『バケモノの子』には心を揺さぶるシーンや美しい映像表現が数多く含まれています。批判を受け止めることで、作品を別の視点から捉え直し、新たな魅力を発見するきっかけにもなるかもしれません。「ひどい」と感じる部分も、他の人にとっては感動を生む要素になる可能性があります。ぜひ、あなた自身の目で観て、心で感じ、作品との対話を楽しんでください。それが新しい気づきや感動をもたらすはずです。